「よって立つ」考え方が変わることについて〜岡田利規の演劇論・フィクションが作用する力〜
2012年09月19日(水)19:00-21:00 (受講料:2000円)
2012年4月「現在地」より 写真:青木司
1997年の結成以降、不思議な方法論で演劇作業を実践し、
その独特な身体性はときにダンス的とも評されてきた
演劇カンパニー「チェルフィッチュ」。
2004年発表の『三月の5日間』で
第49回第49回岸田國士戯曲賞を受賞して以降、
作品ごとにその方法論を更新し、
常に変化し続ける表現に注目が集まっています。
「チェルフィッチュ」の全作品の脚本と演出を務めるのは岡田利規氏。
2012年4月に発表された最新作『現在地』は、
日本の若者をリアルに描いてきたこれまでの作品とは異なり、
"フィクション"を武器に、震災後に私たちに突きつけられた過酷な現実に
向き合う作品となりました。
「この芝居はこれまでの作品とは根本的なところが大きく異なる」
岡田氏は『現在地』についてこう語ります。
それはつまり、芝居をつくる際に用いてきた根本的な哲学が異なるということ。
これまで軽視してきた"フィクションが作用する力"を
第一に心がけながら『現在地』はつくられていたのです。
では、なぜ岡田氏はこの作品で"フィクションの力"を
意識することになったのでしょう?
裏を返せば、なぜそれまで意識していなかったのでしょう?
本レクチャーでは、『現在地』をつくる以前に
岡田氏が意識していたことは何だったのか? ということも含めて、
その思考の変化についてワークショップを絡めながらお話いただきます。
岡田利規(演劇作家/小説家/チェルフィッチュ主宰)( 講師紹介 )
芝居つくりに携わっている人、芝居に興味を持っている人に向けて話をしようという意図は、特にありません。タイトルの通りなのですが、よって立つ考え方が変わること、について少しでも興味がある人の、思考になんらかの足しになれるようなことを、お話できたらと思っています。 |