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絵画を独自の視点で紐解くキュレーター「アートへの入口探し」

2012年04月19日(木)19:00-21:00 (受講料:2000円)

コンセプトづくりから、作品の借用交渉、会場の調整など、
展覧会の企画・制作を手がける"アート界の仕掛人"とも言えるキュレーター。
林 綾野さんは、美術館に所属しないフリーランスのキュレーターとして活躍されています。
展覧会場にひとりでも多くの人に足を運んでもらうこと、
アートを身近に感じてもらうためのアプローチを考えることが、
林さんの重要な仕事でもあります。

注目すべきは、林さんのアプローチ方法。
例えば、絵画に描かれた料理を再現した著書『ゴッホ 旅とレシピ』や
『フェルメールの食卓 暮らしとレシピ』を発表し、メーカーとのコラボレーションで
「ゴッホのスープ」なるものが販売されることに......。
どんな人の生活の中にもある"食"をキーワードにすることで、
アートとの距離感をぐっと縮めたのです。

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(左)絵画作品と共に、日記に残されたレシピから13点を再現した『クレーの食卓』
(中)ゴッホがすごした街を訪ね、食を通して彼のもう一つの姿を探った美と食の探訪記『ゴッホ 旅とレシピ』
(左)フェルメールが暮らし、絵を描いた17世紀のオランダの様子や食事を紹介する『フェルメールの食卓 暮らしとレシピ』

そんな林さんが今回、ARTS FIELD TOKYOでレクチャーするのは、
ズバリ『アートへの入口探し』
3つのセクションにわけられたレクチャーから、アーティストの生き方、
作品を理解するプロセスを学び、ぜひ自分だけの"入口"を探してみてください。
きっと、次の休日には展覧会に行きたくなってしまうはずです。


<CHAPTER 1>カンディンスキーとわたし
一見難解なカンディンスキーの抽象絵画。
何をどう見ていいのか、作品とどう接していいのかわからない......。
しかし、"見る経験を重ねる"ことで、共感できるプロセスが生まれます。
林さんの経験をもとに、美術作品を楽しむための方法を探ります。

<CHAPTER 2>セザンヌ/ジャコメッティー/リヒター
それそれの時代に生きた3人のアーティストを例にあげ、
彼らが目指した「表現」が何だったのか? を検証します。
これまた一見難解に見える彼らの作品ですが、丁寧に紐解けば、
そこはイキイキとしたリアリティの宝庫。
言葉を翻訳するように、アーティストの真意を汲み取っていきます。

<CHAPTER 3>クレーの食卓
林さんが取り組むテーマ「アーティストと食・生活を紐解く」を、
実例を交えて紹介。その作家は一体どんな暮らしをしていたのか?
どんな人物だったのか? を知ることで、作品の見え方も変わってきます。
さらに、作家自身を知ることで、現代を生きる私たちが何を感じ、
どんな糧をそこに見いだすのかを考えていきます。

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林 綾野(キュレーター)( 講師紹介

林 綾野(キュレーター)

MESSAGE

春の筍、初夏の鰹、夏の茄子、冬の牡丹鍋。 浮世絵をよく見ていくと時折「食」をめぐる場面が描かれています。 熱い蕎麦をすする人たち、冷たい白玉に目を輝かせる美人、 そんな浮世絵を眺めれば、江戸の人たちがいきいきと食を楽しむ様子が浮かび上がってきます。 江戸の食を紐解き、浮世絵をより楽しんでいただけるきっかとなれば幸いです。

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