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おいしい浮世絵鑑賞〜キュレーター・林 綾野が紐解く、食いしん坊なアート鑑賞術〜

2014年06月06日(金)19:00-21:00 (受講料:2000円)

『ゴッホ 旅とレシピ』(講談社)や
『フェルメールの食卓 暮らしとレシピ』(講談社)など、
「食」を通して美術作品を見つめるキュレーター・林綾野さん。

アートの知識がなくても、「食」を視点に作品を向き合えば
ぐっと作品との距離感が近くなります。
AFTでは過去に『アートへの入口探し』と題し、
アーティストの生き方や作品を理解するプロセスを学ぶ
レクチャーを林さんを講師にお招きして開催しました。

2回目となる林さんのレクチャーテーマは、「おいしい浮世絵鑑賞」。
林さんの近著『浮世絵に見る 江戸の食卓』(美術出版社)には、
ツルリと水々しい白玉をすくう女性や、鱚(きす)の天ぷらを食べようと
する女性など、お腹が鳴ってしまうほど"おいしそうな"浮世絵が
集められています。

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『浮世絵に見る 江戸の食卓』(美術出版社)
表紙は白玉をすくう女性を描いた歌川国芳『名酒揃 志ら玉』

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▲(右)夏に旬をむかえる桃を雪で冷やすなんとも贅沢な様を描いた歌川国芳『逢身八懐 湯しま暮雪』
(左)夢中でスイカを食べている女性。背景には紫陽花も。歌川国芳『五行之内 西瓜の女性』

江戸の食文化の豊かさに驚くと同時に、
浮世絵に描かれたひとつひとつの食べ物が「どんな味だったのだろう?」と
想像力も掻き立てられます。

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▲桶いっぱいの握りずしは、海老やコハダ、海苔巻なども米粒ひとつひとつまで描き込まれており、なんともおいしそう......。歌川国芳『東都七福弁天 深川すさき弁天』

本レクチャーは、林さんと浮世絵に描かれた「食」との出会いから、
数々の浮世絵を例に当時の食文化を紐解いていきます。

これまで見過ごしてしまっていた作品のディテールが
あるテーマが強調されることで、次々と目にとまるようになり、
作品の背景までもイメージできるようになる。
この心地良い瞬間を、ぜひ多くの方に体験いただきたいと思います。

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林 綾野(キュレーター)( 講師紹介

林 綾野(キュレーター)

MESSAGE

春の筍、初夏の鰹、夏の茄子、冬の牡丹鍋。 浮世絵をよく見ていくと時折「食」をめぐる場面が描かれています。 熱い蕎麦をすする人たち、冷たい白玉に目を輝かせる美人、 そんな浮世絵を眺めれば、江戸の人たちがいきいきと食を楽しむ様子が浮かび上がってきます。 江戸の食を紐解き、浮世絵をより楽しんでいただけるきっかとなれば幸いです。

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